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2015年4月13日 (月)

横須賀の文化財と心のカギの巻

先日夕方、横須賀の若松マーケットで新しい店を開拓しようと物色していたんですね。で、街並みの写真なんか撮影していたら、通りがかったおばちゃんが「良い写真撮れた?」とぼくに声をかけて路地に吸い込まれていったんですよ。

うん? と振り返っておばちゃんの後ろ姿を目で追ったら、路地の奥にお店がある。で、そのお店の扉を開けて姿を消したんですね。「あ、あのお店のおばちゃんか」と思ったぼくは、後を追ってみました。まだそれほど遅くなくて怖くなかったし(笑)、ぼくにかけてきた声が何か良さそうな人柄を表していたような気がしたのね。

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で、外からはこう見える路地に入っていくと……。これ、誰が入り込む路地なんだよ、という路地なのね。だけどお店があるわけですよ。

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ここに入っていくと、これだから。真正面に立ち入り禁止の看板。これ入っちゃいけないところだよね、普通。でもまあこの年になると怖いモノはあまりない。「あけみ」というのがおばちゃんの店だな……。

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で、ドアを開けてみました。 カウンターの中にいたおばちゃんはぼくの顔を見て「あ」と絶句。「さっき声をかけられたから、ついてきちゃった」と言うと安心したみたいに「何か取材に来た人だと思ったよ」と言うのね。

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とりあえずビールでも呑んで話を聞こうと思って店内を眺め回すと、今は主に昼カラオケで老人相手に営業している店らしんだけど、これがただならぬ造作なんですね。ただの場末のスナックではない。どう見ても、元々はまじめに作り込んである。

「この店……なになの?」と正直に聞いてみました。するとおばちゃんの亡くなった旦那さんはちゃんと修行を積んだバーテンダーで、横須賀で店を持とうとこの店を造ったのだそうな。 レンガ作りのアーチが中央にあって、その両脇にはキープボトルのための棚があるんだけど、よくよく見るとその棚のひとつひとつに扉があってカギがかかるようになっている。

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なんとまあクラシックなスタイルだ、と仰天ですよ。 「そのボックスは、今でも機能しているのか」と聞くと、「今はもう開けっ放しよ~」と言うから、もうカギはかからないの? と食い下がってみたら、おばちゃんボックスを覗き込んで、「あ、カギ、あった」とか言うの。

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何年使われていなかったのかと思いつつそのカギ試してみると、ちゃんと扉がロックされるんですね。 いやもう感激しちゃって、思わず「その一枠、買った!」と。ぼく専用のボックスを確保しましたよ。

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とりあえずサントリーホワイト(笑)入れてみた。で、カギを渡されて帰ってきました。もうね、ぼくの夜の心のカギだよ。 「こういうものの価値がわかってくれるお客さんが来てくれて嬉しいよ~」と、おばちゃんにも喜ばれましてね。

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ウハー、えらいところにぼくの名前書かれちゃったよ。横須賀市長に申し訳ない。叱られなければいいんだけどね。でもなにもそこに……(笑)。

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いやもうあの店に行くの、楽しみになっちゃったな~。普段はご老人達が乾き物とチューハイかなんかで唄いまくったり、良く名前のわからない演歌歌手が指導するカラオケ教室かなんかで騒々しい店らしいんだけどもね。まあ、品書き見ると想像はつくと思うけど。しかし、 いやもうとんでもないところで文化財見つけましたよ。という報告なんですけども。同行者募集中。

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